調達プラットフォームをグローバルで統一し
納期管理プロセスを革新したい
学生時代の経験について教えてください。
自身の関心を主軸に、海外調査も経験
大学では産業用ロボットの研究をするため、情報理工学部に進学しました。しかし、入学後は同級生との実力差を目の当たりにし、産業用ロボットの世界に進みたいという気持ちは次第に薄れていきました。それでも純粋にロボットを動かしてみたいという気持ちは強く、4年間しっかりとプログラミングを学びました。
卒業後は英会話を学ぶためにフィリピンへ留学しましたが、それが改めて自分を見つめ直すきっかけになりました。ロボット以外に興味があった家電を、技術視点で研究するジャンルがないかを調べた結果、通っていた大学の大学院に「MOT=マネジメント・オブ・テクノロジー」という専攻があることを知りました。語学勉強の合間に準備を進め、帰国後に大学院で研究をスタートしました。修士課程では「BOP(Base of the Pyramid)ビジネス」をテーマに無電化地域での新たな家電としてのソーラーランタンの普及の研究をし、フィリピンでの現地調査も実施の上、論文としてまとめ、最高評価をいただきました。
※MOT=技術経営(技術が持つ可能性を事業に結びつけ、経済的価値を創出していく経営)
※BOPビジネス=所得階層ピラミッドにおける約40億人の低所得貧困層をターゲットとしたビジネス
PEXに入社を決めた理由を教えてください。
幅広く学び、関わる。調達という選択
大学院での研究を通じて、家電技術のおもしろさを実感したことで、就職活動も家電メーカーを志望し、パナソニックグループを第一志望にしました。
はじめは「技術営業」という職種を志望していましたが、分野が絞られることに自分の中で違和感がありました。そんな時、パナソニックグループの面接で「いろんな分野に携わりたいなら調達はどう?向いていると思うよ。」と提案され、調べてみるとさまざまなステークホルダーや製品・部品に関わることができることが分かり、好奇心旺盛でゼネラリストタイプな自分に合った職種だと感じました。最終面接では自信をもって「希望の職種は調達です」と明言し、入社を決めました。
PEXの調達職について教えてください。
モノづくりの起点となる調達の仕事
「調達」は、製造に必要な原材料や部品などを世界中の取引先から購入し、国内外にある事業会社のモノづくり現場に安定的に供給する仕事です。
中でもPEXの調達部門はグループ全体で共通して必要とする、汎用性の高い部材の契約・購買を集約しており、集約化によるコスト削減やオペレーション効率化にも取り組んでいます。
現在の仕事内容とやりがいについて教えてください。
現場改善に挑み、グローバルで調達の仕組みづくりに貢献する
入社後は調達部門で輸出業務の貿易実務を経験し、2年目からは「購買」担当となり、複数の海外工場向けに輸出する部材の納期管理から工場への輸送までを一貫して行っていました。
さらに、調達オペレーションの効率化を推進するプロジェクトにも携わりました。それまで、事業ごとに異なる調達方法やシステムが使用され、管理が複雑化していました。そうした課題に対し、PEXの調達部門が中心となり共通のプラットフォームを導入し、納期管理プロセスをグローバルで統一する取り組みを進めています。直近では、タイ工場の調達業務立て直しをミッションとする3ヶ月間出張に行きました。現地で調査を進めると、納期管理に関するマニュアルが数多く存在しており、それが購買スタッフを混乱させる要因になっていることが見えてきました。そこに自ら携わるプラットフォームを導入することで、調達業務の標準化を実現できたのです。
大学時代に学んだプログラミング言語の知識をシステム開発に役立てられたことも大きな自信になりましたし、自分の取り組みが現場の改善につながることにやりがいを感じています。
今後の目標について教えてください。
業務の標準化を進め、付加価値のある仕事へ
納期管理の統一化には成果は出てきていますが、まだ道半ばです。パナソニックグループのどこにいても調達業務が同じように進められる、そんな環境を構築することが私の目標です。業務を効率化し、付加価値のある業務へシフトチェンジできる環境をつくりたいと考えています。さらに、PEXの特徴でもある、グループの事業をまたいで調達しているからこそ集まる情報を駆使し、仕入先との交渉や事業会社への提案といった、データサイエンス的な仕事にも挑戦したいです。目指すのは、新世紀型バイヤー。平坦な道ばかりではないかもしれませんが、必ず乗り越えていきたいと思います。
趣味・休日の過ごし方
半年前に男の子を授かったので、会社の制度や在宅勤務などをうまく利用して、夫婦一緒に子育てしています。いつか大好きなサッカーを子どもと一緒にしたい。その時にちゃんと動ける身体であるために、今もフットサルや体力づくりも行っています。